【ぷりぷりうんこ村独占インタビュー！】野崎あんにん監督にいろいろ聞いてみた！

監督デビュー後に大塚フロッピーで何本か撮ったあと妄想族(いろいろなレーベルが参加しているいる集合体)を統括しているところからから「妄想族で大塚フロッピーではない新しいレーベルを立ち上げてやってみてはどうだろう」というオファーを頂きました。ですので新しいレーベルを作ろう！とゼロから始めたというよりは妄想族から機会を頂いて出来たのがケチャラパチャラだという感じです。

現在スカトロ作品を11本ニューハーフ作品を1本発表しているんですけれど(2022年9月時点)、今後はそのどちらでもないソフトコアな作品も撮っていく予定なんです。それは今までと比べるとはるかにノーマルなものになりますのでそれらをすべてまとめると優しい世界ということになるんじゃないかと思います。そうですね「ケチャラパチャラは優しい世界のAV」だと思います。

フェチってどちらかといえば尖ったものとして捉えられがちじゃないですか、それを取っ付きやすいものにしたいと考えたときに「カワイイ」という言葉に繋がりました。実際にうんこを撮るにあたって出来るだけおどろおどろしさを排除していくときに、はやりカワイイというのが世界に発信する日本の「kawaii」みたいでポップカルチャー（大衆文化）な感じになるんじゃないかと最初考えたんですよね。ケチャラパチャラを始めるときにそれらを色々と考えて「カワイイフェティッシュな世界」になりました。

一番はカンパニー松尾監督ですね。現在進行形で影響を受けていると思います。松尾監督が他の監督となにが違うかといいますと、松尾監督はハメ撮りが有名なんですけれどハメ撮りをしつつどこか私小説的なんですよね。作中でテロップだったりカメラに向かって独白だったり自分の話をする。「こういうエロい女性がいます」「エロいセックスを撮りました」の前後に「いま松尾はこういう状況でこういう事を考えていてこういう女性に会うんだ」で、ハメ撮りが終わった後に「僕はこう思った」「次はこうなります」というんです。これはもろにケチャラパチャラの構造と一緒ですね。撮っているのがハメ撮りか女の子のうんこなのかの違いだけなので影響というよりほぼ真似です。あと、直接的な影響だったり手法を使っているのとは別なのがドグマのTOHJIRO監督です。

TOHJIRO監督の作品を初めて知ったのはSMスナイパーのweb版だったんですよ。私が携帯電話を持ってインターネットをやり始めた少しあとくらいの時期にAVのことをいろいろと検索していてたどり着きました。もともとわたしは可愛い女の子がちょっと酷い目に遭っているのが好きだったんですけれど、TOHJIRO監督の作品にはまさしく「こんな可愛い女の子がこんな酷い目に遭っているんだ！ドキドキドキドキ！」っていうのがあって作品をたくさん見ました。ただ、好きなんですけれど、そこで起こっている事を自分が撮る側としてやりたいかというとまた別なんだなという事を業界に入ってからひしひしと感じましたね。

以前、ある同世代の監督とお話をしている時に「あんにん監督はうんこを撮るときにどんな気持ちで撮っているんですか？」というような会話の流れから「TOHJIRO作品のうんこって純粋スカトロだと思いますか？」と聞かれた事があるんですよ。私は「あまり区別するのは良くないですけれど、純粋スカトロって排泄行為そのものだったりうんこそのものだったりへの興味だと思うんですよね。そうするとTOHJIRO作品のなかに出てくるうんこは手段のひとつであって、たとえばそれは緊縛だったりＳＭの鞭だったりそういったもののひとつなので純粋スカトロではないですよね。」と答えました。相手には納得してもらえました。

なのでそのあたりが自分で作品を撮っているうちに気付いたところですかね。それまでは「うんこを撮る」「スカトロ作品を撮る」という事をあまり自分の中で言語化できていなかったですから。

自分がTOHJIRO監督のスカトロ作品も見るし井口監督(井口昇監督　1990年代から2000年代前半にかけて羞恥・耽美系のスカトロ作品をたくさん撮ったスカトロ界の名監督　現在は一般映画の監督をしている)みたいなスカトロ作品も見るし、というなかで「なにか違うな」ということに薄々気が付いてはいたんです。けれどなんで違うのかは当時の自分にはよく分からなかったんですよね。

でも、自分が撮る側になったときに「あっ、こういう事なんだ」って気付いたんです。「本当に見たいのは女の子がうんちをしているそのものの姿なんだ」って。

最近はないですね。最初こそ(他の女性監督が)いるという意味で意識はしましたけれど、ほとんど今は女性だからとか男性だからていう意識はないです。そもそも「意識する」というのがよく分からなかったんですけれど村長はどういう意味でこの質問をされたのですか？

はい。女優もされていたお綺麗な方の。

刹奈紫之監督といえばAV監督としても独特の方じゃないですか。なので他の女性監督を意識というのが存在を知っているという意味であればそうなのかもしれないですけれど、その人に勝とうとかその人と違う事をしようととかそういう意味であればわたしはそれは無いですね。これは女性監督だけではなくAV監督全体ですけど。

そうですね。普通にスカトロに限らずAVを見ますしエロ漫画も読みます。それはもう敢えて勉強だとか仕事に活かそうだとかそういういう事じゃなくてAV監督になる前からのもはや生活の一部だったりしますので「さぁ！AV見るぞ！」とか「さぁ！勉強するぞ！」とかという感じではないですね。

そうですね。こんな作品にしたいっていうのは撮る前から考えていますし、撮る女性が決まったときにこの娘はこういう感じの娘だからそういう娘が好きな方に届くようにって考えます。あと、スカトロを好きな人って本当に出すところだけを見たい人とその先も見たいって人とで分かれますよね。ケチャラパチャラの作品を見てくれる方はソフトなスカトロ作品がお好きで男性の姿はあまり見たくない。そしてレズとまではいかないけれどソフトレズ。みたいな感じですね。

どんな人に見にきて頂けるか未来のお客様へ向けての言葉なのでなかなか難しいとは思うんですけれど、スカトロが苦手だという方にも女性にもご家族でご一緒にっていうくらいの気持ちでいますけどね。カップルの方にもどうぞっていう。

とりあえずスカトロに興味があるけれどどんな作品を見たらいいのか分からないときに「これだったら見やすそうだな」って思ってもらえたらそれはありがたいことですよね。

ケチャラパチャラの前に大塚フロッピーで排泄マニアの萌さんを撮ったんですけれどそれがとても反響があって、お店のほうでもまだ出演できる娘がいますよということであやめさんを紹介して頂きました。体験取材ものを撮りたいんですと排泄マニアさんに伝えた時に萌さんおすすめですよって紹介いただいて撮って、ほかにも素敵な娘っています？と言ったらあやめさんおすすめですよって紹介いただいた感じです。

あやめさんは本当に会ってみると面白い女性で仕事なんかで会うマニア男性からの評価もとても高いんですよね。作品見ましたとか実際に排泄マニアに会いに行ったという男性もいましたよ。ああいう親しみやすくて明るい女性がうんこしてくれるんだというのを一作目で撮る事ができたというのはケチャラパチャラの奇跡だと思います。

スカトロ風俗に行ってきたとか誰と遊んできたという事ってなかなか人前では言えなかったりするじゃないですか？でもあやめさんは「あやめさんと遊んできたよ」って言えちゃうような特別な感じがあるんですよね。結果論ですがそれがケチャラパチャラの雰囲気っぽいのかなとも思います。

第一作目はお店の体験取材ものですので仮想のお客さんがいた方が分かりやすいだろうという事でマニア男性を呼びました。最新作に関してはあやめさんが女性がうんこをするところを見た事がないということでえみるさんのうんこを見てもらおうという事になったんですけれど、あやめさんもえみるさんもうんこを自身の身体に塗ったり食べたりができないので今回もマニア男性を呼びました。やはりあやめさんって接客業の方じゃないですか。なのでいきいきとマニア男性とうんちプレイをしている姿を見たいというのもありました。

AVを撮るにあたって事前にどんな内容なのかどんなことをするのかはしっかり打ち合わせをするんですけれど、村長がおっしゃる通り了承しているのにああなってしまう気持ちといいますか撮影当日もみかちゃんにうまく寄り添えなかったなというのが反省点ですね。

あれはそういった前振りがあったあとのうんちだったりお湯浣腸ですからね。こちらの演出でツンツンしてくれって言った訳では無いのにみかちゃん自らどんどんエロくしていっちゃってて、アンビバレントというか見ている側が勝手に行間を読んでしまうような仕上がりになっていますよね。

撮影でもうんちを臭がってうんちと距離を取ったりしてましたけれど、きっと本当は現場から逃げ出したいくらいの気持ちになっていたんでしょうね。でも、やんなくちゃいけないというか本人の根っこの真面目さがああいう感じになったんじゃないかと思います。

もともとは一回の撮影で終える予定だったんですけれど作品にも残っていますがうんちがあんな感じで。でも、うんちなんてそんな日もあるわけですからそれで終了でもよかったんですけれど、わかなちゃんがやる気のある女の子で自分からもう一度やらせて欲しいという申し出がありまして、結果があの立派なうんちにつながりました。まだいけるはずです！もう一度やらせてください！と言ってもらえるのは本当にありがたいです。そんなやる気を見せてもらえたら追加撮影しちゃいますよね。

打ち合わせの段階からこちらの意図を伝えると「しっかり食べて体調を整えておきます！」とか「いっぱい貯めて大きいの出します！」とか意気込んでくれる娘が多いですね。とてもありがたいです。この仕事をやってきて良かったなと思える瞬間です。

コンディションの問題で触ったり触らなかったりの判断をする事があったり触れるけれど触らないということもあるのかもしれませんけれど、私が作品内で素手でうんちを触っているかビニール手袋をしているのかの違いは単に機材への影響があるか無いかの違いです。

けっしてドキュメントというわけでは無いですけれど、短い間での心の変化というかこちらの演出とは関係なしに自然とそういう姿を見せてくれるのは嬉しいですよね。この作品もべつにカレンちゃんに「感動がテーマです」とか伝えてないですから笑

抗いがたい反応なんだなって思うと面白いですよね。

それこそ井口昇監督なんかは自分から女の子のうんちを受けにいったりするじゃないですか。そういうのを見ていると美しいなって尊敬できますよね。

出演してくれる女の子が人前ではじめてうんちをする場合に初めて見るのが監督であるわたしという事になりますよね。そうするとわたしの反応の延長線上にお客さんの反応もあるという事に薄っすらと女の子たちも気付いているのかなと思いますね。なのでまずは目の前にいる監督を喜ばせたりビックリさせてやろうって。

それはあると思います。どれだけ「わたしはあなたのうんちを可愛く撮りたいし皆さんにお伝えしたい」と言っても最前線にいる私が恐る恐るだったり躊躇ったり吐いたりしちゃったらなんの説得力もなくなりますものね。

伝わっているのなら嬉しいですね。

前多まこさんはわたしも過去に何度かお仕事をした事があったのでどれだけ凄い方かというのは分かっていました。しっかりとしたドラマにも出られるし自分のうんちを身体に塗ったり口に入れたりもできたりしますからね。そこで「前多まこはケチャラパチャラで何をするのか？」という事を自分自身にも問いかけまして、前多まこさんってあれだけのルックスやほんわかとしたキャラクターでありながらあれだけのハードな事ができるというのがギャップだったり魅力だったりするじゃないですか。そんな方がソフトなフワフワッとした世界でどんな姿を見せるのかを撮る事にしました。

ハードな事を経験していたりできるからと言ってソフトな事になにも感じないわけでは無いんですよね。

あそこで恥ずかしがるんだっていうのはわたしも思いました。お湯浣腸したのがプチュチュチュって出ちゃったときに反応しちゃったりして。うんこそのものが出てるときもいいですけれど、そういった少し枝わかれしたところも良いですよね。

結果的にですけれどこんなところもあるんだよっていうのが撮れましたね。

彼女は本当にマニア出身なんだなという事を今回あらためて思いましたね。たとえばアナルオナニーに対するこだわりだったりそういった話がスッと出てくるのは常日頃からやっている方なんだなっていうのが分かるんで、プロだけどマニアだなという前多まこさん独特のものが撮れたんじゃないかなと思います。

はい。そうですね。

いえ、発売が同時期なだけでお互いいつ撮影したかもバラバラですし同じ女の子を撮っても出来上がりは別々になりますから意識はなにもしていませんよ。

結果としてですね。えみるちゃんはわたしが大塚フロッピー時代の監督デビュー作からのお付き合いで、気心が知れるといいますかそういった仲なので七作目だからこうしようというよりも何度も仕事をした事のある娘ともっとこんな事がしてみたいという風に撮りました。良い娘だから会うと楽しいので何度も会いたいなと思ってそのまま撮影したりとかそんな感じです。

えみるさんは排泄能力もしっかりとしたものをお持ちの方ですし人間的にも良い娘で楽しい娘なのでそれらが相まって七本目の雰囲気になっているんじゃないかと思います。

そうですね。同じです。りさちゃんも二回撮影をした方がうんちの量もたくさん撮れるのでそうしようという事になったんですけれど、りさちゃんの二回目のうんちって特徴的だったじゃないですか？

打ち合わせの段階から「大丈夫ですか？」「大丈夫ですよー」みたいなフワッとした娘で、この娘は押したら何でもしちゃうんじゃないかって思わせるような娘だったんですけれど、あっけらかんとうんちやおしっこをするのかなと思っていたら実際にはあんな感じになっちゃって…

無いですね笑　発売したよとか連絡取ってます。私のところに来た感想DMのスクショを送ったりもしていて、こんなことを思っている方もいるんだね面白いねって話しています。それこそ村長のブログ(レビュー)を見せたら「その部分を興奮するんだ！分からないなぁ～！」って言ってました笑　

たしかに異性間だと気付かないような細かい事も女性同士だと気付いてしまったりする事はありますよね。そこでそれを指摘しちゃったりするとピリッとした空気になったり。

そう思っていただけたら嬉しいです。

ふたりでエロい話が盛り上がっているシーンは実際はもっと長かったんですよ。ゆうちゃんはエロに対しての探求心が凄くて自分から色々とやってくれるんですよ。そうなるとわたしもどういった事ができるだろうって向き合いますからね。

そうですね。ただどちらが良いとか撮りやすいとかそういう事はなくて、撮影に協力的なゆうちゃんも撮りやすいですけれど、みかちゃんのようなタイプもわたしが何かをした時のリアクションを撮れますので撮りやすいんですよ。

二人三脚で一緒に撮っていくかわたしが引っ張ったり追い詰めていったりして撮るかだけの違いですね。

カメラが回ってないときもふたりはずっと同じテンションなんですよ。やっている事はエグいんですけれどとても和気あいあいとした現場でした。いろんな話をしながらワーとかキャーとかはしゃいでましたね。

ニューハーフ女装子も好きなので撮りたいなと思っていて、そこで高橋ひめなさんがとても可愛いし素敵な方なので撮ろうという事になりました。世の中にオナニーのためだけにあるニューハーフのオナサポものが全然なかったのでわたしが一本目撮ろうかという気持ちが強かったです。主人(鶴岡法斎氏)もニューハーフ大好きなので現場はけっこう夫婦合作みたいな作りになっていますね。

ケチャラパチャラの強みはケチャラパチャラで出すという段階でこれはソフトな事が起きるぞという安心感を与える事ができることだと思います。まだできて日が浅いレーベルですけれどこれからずっとやっていくなかで、お客さんにここには酷い目に遭う娘はひとりも出演していないよっていう事を知って欲しいです。嫌な思いをしている人が画面に映っていないよ。すべてみんなその行為を理解して楽しんでいるんだよっていうのを理解してもらえるようになりたいです。

そして野崎あんにんの強みですけれど…ないかな笑

強みも苦手なこともひとつの特徴の裏表ですからね。

そうですね。うんこ愛はありますね。うんこそのものへの愛情もありますし、もちろん製造元も大事ですけれど笑

わたしから何かを伝えたいというよりむしろ知っていただけてありがとうという気持ちが強いですね。村長には感謝です。しがない新人監督の作品をここまでガッツリ取り上げていただいてインタビューまでしていただけるだなんて光栄です。是非これからも可愛い女の子のうんこを楽しみに待っていてください！

欲を言えばですけれど…いままではソフトスカトロを好きな方がケチャラパチャラの作品を見てくれていたわけですけれど、これからはそれまでスカトロに興味のない方がケチャラパチャラの作品を見てスカトロっていいなと思ってもらえる日が来るのが夢です。